特定調停とは何?

「特定調停」は債務整理のひとつです。
さまざまな方法がありますが、今回は特定調停について説明します。
特定調停とはどのような方法・特徴があるのか詳しくみていきましょう。

 

●債務者の生活を立て直すための制度

特定調停は借金に困っている債権者の生活を立て直すための支援制度です。
毎月の返済すらできなくなった債権者は生活に困ってしまうでしょう。

 

そこで、借金の整理を行い、返済条件の軽減を債務者との合意の上で実行します。

 

内容によっては返済期間の延長や金利の減少、借金元本をいくらか減らせることもできるのです。毎日の生活が精一杯の債務者でも特定調停によって生活が楽になり、スムーズに借金が返済できるでしょう。債務者の生活を手助けしてくれる債務整理と言えます。

 

●簡易裁判所が仲裁に入る

債務者と債権者の間には依頼した弁護士・司法書士が入りますが、簡易裁判所も間に入ることになります。簡易裁判所に弁護士・司法書士が整理した債務者の借金に関する書類を提出し、簡易裁判所が判断をするでしょう。

 

特定調停は必ず簡易裁判所を利用しなければなりません。

 

任意整理は裁判所を利用せずとも債権者と弁護士・司法書士の話し合いで決められますが、特定調停は簡易裁判所が間に入ることを忘れないでください。

 

そのため、債権者との取り決めまで時間がかかるでしょう。

 

簡易裁判所に提出する債務整理案を必ず作成しなければなりません。
作成するために弁護士・司法書士としっかり話し合いましょう。

 

●知識がない人でも申し出ができる

簡易裁判所に特定調停の申し出ができるのは個人・法人誰でも可能です。

 

知識がない人でも申し出ができますが、簡易裁判所に“債務整理案”を提出しなければならないので注意してください。債務整理案とは、なぜ債務者が借金を支払えなくなったのか、どのようにすれば生活に困らず借金が支払えるのか生活の見直しを立てています。

 

今の生活はもちろん、借金の状況を把握した上で債権者が納得できるような債務整理案を作成しなければなりません。

 

一般人・素人では作成が難しいので弁護士・司法書士に依頼することになるでしょう。